DMDのダウンロード
今回使用するのは、Digital Mars社のD言語コンパイラdmdのWin32用(Digital Mars - D Compiler)。 バージョンは「v0.86」。
Win32版
「Win32 D Compiler」の所にある「D compiler for Win32」と「linker and utilities for Win32」をダウンロードする。 ちなみに、インストール環境はWindows XP Home Edition SP1.
インストール
dmd.zip(D Compiler)とdmc.zip(linker and utilities)を解凍し、dmc.zipに含まれるdmフォルダを、dmd.zipを解凍して出来たフォルダにあるdmフォルダに上書き。 今回はC:\dmd\フォルダにインストール。
環境変数の設定
解凍したdmd\binへのパスを通す。(環境変数のpathに解凍したdmd\binへのフルパスを追加する) 今回の例では「C:\dmd\dmd\bin」を追加。
また、ライブラリのあるフォルダdmd\libおよびdm\libへのパスを通す。 今回の例では「C:\dmd\dmd\lib;C:\dmd\dm\lib;」を追加。
コンパイル方法
コンパイルするには、適当にソースファイルを作って(ここではtest.dと仮定)
dmd test.d
とすれば完成。 test.exeという実行可能形式のファイルが作成される。
Linux版
「Linux D Compiler」の所にある「D compiler for Linux」をダウンロードする。 ちなみに、インストール環境はWindows XP Home Edition SP1.
インストール
ダウンロードしたzipファイルを解凍する。 今回の例では/usr/local/dmdに解凍することにする。
unzip dmd.zip
次に、解凍してできた/dmd/bin/dmd.confを次のように編集し、phobosのソースがあるパスを書き込む。
[Environment]
DFLAGS=-I/usr/local/dmd/dmd/src/phobos
続いて、編集したdmd.confを/etcへコピーする。
cp dmd.conf /etc
dmd、obj2asm、dumpobjの三つのファイルに対して実行権限を与える。
chmod u+x dmd obj2asm dumpobj
実行ファイルを/usr/local/binへコピーするか、環境変数PATHにdmd/binを追加する。 環境変数をいじる場合は、/etc/profileを開き、最下行に以下のような記述を追加する。
export DMD_HOME=/usr/local/dmd/dmd
export PATH=$PATH:$DMD_HOME/bin
仕上げとして、ライブラリファイルdmd/lib/libphobos.aを/usr/libへコピーする。
cp libphobos.a /usr/lib
コンパイル
コンパイルするには、適当にソースファイルを作って(ここではtest.dと仮定)
dmd test.d
とすれば完成。 testという実行可能形式のファイルが作成される。 たとえば、次のようなコードがtest.dに記述されているとすると、
import std.stream;
int main(char[][] args)
{
stdout.writeLine( "Hello, world!" );
return 0;
}
次のようにコンパイル、出力される。
# dmd test.d
gcc test.o -o test -lphobos -lpthread -lm
# ./test
Hello, world!