Type.InvokeMemberメソッドを使うと型情報とメンバ名によってメンバの呼び出しを行うことができます。
InvokeMemberメソッドでは、メソッドの呼び出しのほか、プロパティの値の取得・設定、フィールドの値の取得・設定を行うことができます。 またコンストラクタを呼び出すことによってインスタンスを作成することもできます。 呼び出すメンバに応じて、次のBindingFlagsのいずれかを指定します。
BindingFlags | InvomeMemberメソッドの動作 |
---|---|
BindingFlags.InvokeMethod | メソッドの呼び出し 指定した名前・引数と一致するメソッドを呼び出して戻り値を取得する |
BindingFlags.SetProperty | プロパティの設定 指定した名前のプロパティに値を設定する |
BindingFlags.GetProperty | プロパティの取得 指定した名前のプロパティの値を取得する |
BindingFlags.SetField | フィールドの設定 指定した名前のフィールドに値を設定する |
BindingFlags.GetField | フィールドの取得 指定した名前のフィールドの値を取得する |
BindingFlags.CreateInstance | コンストラクタの呼び出し 指定した引数と一致するコンストラクタを呼び出してインスタンスを作成する |
これらの値に加えて、非パブリックメンバを呼び出したり、メンバ名の大文字小文字の違いを無視して呼び出せるようにするためにBindingFlags.NonPublicやBindingFlags.IgnoreCaseなどを組み合わせて指定することもできます。
InvokeMemberメソッドでは、引数targetに操作の対象となるインスタンスを指定します。 静的メンバ(static
/Shared
)の場合は、インスタンスの代わりにnull
/Nothing
を指定します。
メソッドおよびコンストラクタの呼び出し時に渡す引数や、フィールド・プロパティに設定する値は、引数argsにobject
型の配列に格納した上で指定します。 引数がない場合はnull
/Nothing
を指定することができます。
また、BindingFlags.InvokeMethod
で呼び出したメソッドの戻り値や、BindingFlags.CreateInstance
で作成したインスタンス、BindingFlags.GetProperty
およびBindingFlags.GetField
で取得したプロパティ・フィールドの値はInvokeMemberメソッドの戻り値として取得することができます。
ジェネリック型のメソッドあるいはジェネリックメソッドを呼び出す場合については、§.ジェネリック型のメソッド・ジェネリックメソッドを参照してください。
メンバ呼び出しの結果例外が発生した場合、例外はTargetInvocationExceptionにラップされた上でスローされます。 TargetInvocationExceptionから実際にスローされた例外を取得する方法については§.TargetInvocationException、TargetInvocationExceptionにラップせずにスローさせる方法については§.BindingFlags.DoNotWrapExceptionsを参照してください。