子プロセスの標準ストリームとして取得できるオブジェクトはStreamWriter/StreamReaderであるため、バイナリ形式での読み書きには向いていません。 また、非同期読み込みでのイベント引数DataReceivedEventArgsも文字列型(≒テキスト形式)として受信されるようになっています。
子プロセスの標準ストリームに対してバイナリ形式の読み書きを行う場合は、まず標準ストリームのStreamWriter/StreamReaderからBaseStreamプロパティを参照することにより、標準ストリームのStreamを取得します。
次に、BaseStreamプロパティから取得したStreamに対して直接読み書きを行うか、StreamからBinaryWriter/BinaryReaderなどを作成して読み書きすることにより、標準ストリームでバイナリ形式のデータを扱うことができるようになります。
StandardInput/StandardOutput/StandardErrorで取得できるStreamWriter/StreamReaderは内部でバッファリングが行われます。 このため、StandardInput/StandardOutput/StandardErrorを使った読み書きと、BaseStreamから取得したStreamへの読み書きを混在させると入出力内容に不整合が起こる(入出力されるデータの一部の順序が前後する)可能性があり、両者の使用は排他的とする必要があります。
つまり、BaseStreamから取得したStreamで読み書きを行う場合は、それのみを使って読み書きを行う、あるいはどちらか一方をFlushするまではもう一方を使って読み書きしないようにします。
Windows上では、BaseStreamプロパティから取得したStreamを閉じたあとにStandardOutput/StandardErrorを閉じると、StreamWriterがFlushしようとして例外ObjectDisposedExceptionがスローされます。 そのため、StreamWriterとBaseStreamプロパティから取得したStreamの両方をCloseしないように(二重にCloseする動作とならないように)注意する必要があります。
自プロセスの標準ストリームのStreamを取得する方法については自プロセスの標準入出力 §.標準ストリームの取得を参照してください。
Streamクラスを使った読み書きの方法についてはストリームの基本とStreamクラス、BinaryWriterクラス/BinaryReaderクラスを使った読み書きの方法についてはBinaryReaderクラス・BinaryWriterクラスを参照してください。