WindowsとLinuxが同一マシンにインストールされている環境などで、Fedora Core 4からNTFSパーティションを参照(読み取りのみ)するための方法。 始めからNTFSをサポートしているディストリビューションもあるが、Fedora Coreではモジュールが組み込まれていないので、自分でインストールする必要がある。

カーネルモジュールのインストール

Linux-NTFSプロジェクトのカーネルモジュールのRPMを配布しているページ(NTFS RPMs for Fedora & RedHat)に行き、使用しているカーネルのバージョンにあったRPMをダウンロードする。 カーネルのバージョンを調べるには、unameコマンドを使用する。

# uname -r
2.6.14-1.1637_FC4

続いて、ダウンロードしたRPMをインストールする。

# rpm -iVh kernel-module-ntfs-2.6.14-1.1637_FC4-2.1.24-0.rr.10.4.i686.rpm

NTFSファイルシステムを解釈できるかどうか調べる。

# cat /proc/filesystems | grep ntfs

ここで、

     ntfs

のように表示されればカーネルモジュールが正常にインストールされ、NTFSファイルシステムを読めるようになっていることになる。

マウント

NTFSを読む準備ができたら、マウントポイントを作成して実際にマウントしてみる。 最初に、マウントポイントの作成。 適当にディレクトリ名を決めて作成する。

# mkdir /mnt/windows

次に対象となるNTFSパーティションを調べる。

# fdisk -l

Disk /dev/hda: 122.9 GB, 122942324736 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 14946 cylinders
Units = シリンダ数 of 16065 * 512 = 8225280 bytes

デバイス Boot      Start         End      Blocks   Id  System
/dev/hda1               1        5222    41945683+   7  HPFS/NTFS
/dev/hda2   *        5223       14946    78108030    f  W95 Ext'd (LBA)
/dev/hda5            5223       10444    41945683+   7  HPFS/NTFS
/dev/hda6           10445       12695    18081126    7  HPFS/NTFS
/dev/hda7           12696       12712      136521   83  Linux
/dev/hda8           12713       14946    17944573+  83  Linux

Disk /dev/sda: 80.0 GB, 80026361856 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 9729 cylinders
Units = シリンダ数 of 16065 * 512 = 8225280 bytes

デバイス Boot      Start         End      Blocks   Id  System
/dev/sda1               1        3891    31254426    7  HPFS/NTFS
/dev/sda2            3892        9728    46885702+   f  W95 Ext'd (LBA)
/dev/sda5            3892        7782    31254426    7  HPFS/NTFS
/dev/sda6   *        7783        9205    11430216   83  Linux
/dev/sda7            9206        9728     4200966   82  Linux swap / Solaris

マウントするパーティションが決まったら、マウントする(ここでは/dev/hda5をマウントする)。

# mount /dev/hda5 /mnt/windows -t ntfs -r -o iocharset=utf8 -o umask=0222

-tはマウントするファイルシステムにNTFSを用いること、-rは読み取り専用でマウントすること、-oはオプションとしてファイル・ディレクトリ名をUTF8で表示すること、umask=0222でファイル・ディレクトリのパーミッションを555にすることを指定している。 無事マウントできれば、lsコマンドでファイルの一覧が読めるようになっている。

# ls -l /mnt/windows

使用している環境の文字コードがUTF-8でない(EUC-JPなど)の場合、日本語文字などが文字化けする。 その場合は、iocharsetで指定する値をutf8以外にする。

起動する際に自動的にマウントする

毎回使用するたびにマウントするのは面倒なので、/etc/fstabを編集して起動する際に自動的にマウントするようにする。 /etc/fstabに次のような一行を書き加える。

/dev/hda5  /mnt/windows  ntfs  auto,user,ro,iocharset=utf8,umask=0222  0 0

必要に応じて再起動する。 /etc/fstabに書き込んだ事により、次回起動時以降、自動的に/dev/hda5が/mnt/windowsにマウントされるようになる。