TimeZoneInfoクラスでは、タイムゾーンの名称(StandardNameプロパティ)、タイムゾーンにおける標準時とUTCとの差(オフセット値、BaseUtcOffsetプロパティ)、タイムゾーンに夏時間が存在するかどうか(SupportsDaylightSavingTimeプロパティ)、といった情報を参照することが出来ます。
次の例では、実行環境に設定されているタイムゾーンをLocalプロパティで取得し、その情報を表示しています。
TimeZoneInfo.Localプロパティでローカルタイムゾーンに関する情報を取得する
using System;
class Sample {
static void Main()
{
// ローカルタイムゾーンの情報を取得
var local = TimeZoneInfo.Local;
Console.WriteLine("StandardName: {0}", local.StandardName);
Console.WriteLine("DisplayName: {0}", local.DisplayName);
Console.WriteLine("BaseUtcOffset: {0}", local.BaseUtcOffset);
Console.WriteLine("SupportsDaylightSavingTime: {0}", local.SupportsDaylightSavingTime);
}
}
タイムゾーンが「大阪、札幌、東京」での実行結果例
StandardName: 東京 (標準時) DisplayName: (UTC+09:00) 大阪、札幌、東京 BaseUtcOffset: 09:00:00 SupportsDaylightSavingTime: False
Asia/Tokyoでの実行結果例
StandardName: 日本標準時 DisplayName: 日本標準時 BaseUtcOffset: 09:00:00 SupportsDaylightSavingTime: True
Asia/Tokyoでの実行結果例
StandardName: JST DisplayName: JST BaseUtcOffset: 09:00:00 SupportsDaylightSavingTime: True
ローカルタイムゾーン以外を表すTimeZoneInfoを取得したい場合は、FindSystemTimeZoneByIdメソッドに目的のタイムゾーンのIDを指定して取得します。 Windowsでは、レジストリに格納されている情報を元にTimeZoneInfoが取得されます。 FindSystemTimeZoneByIdメソッドでは、該当するタイムゾーンが見つからない場合、例外TimeZoneNotFoundExceptionがスローされます。
このほか、Localプロパティと同様、Utcプロパティを参照すれば、UTCのタイムゾーンを表すTimeZoneInfoを取得することが出来ます。
FindSystemTimeZoneByIdメソッドでは、システムに保存されているタイムゾーン情報の形式の違いにより、WindowsではJST
やTokyo Standard Time
といったタイムゾーン名を、Linux等ではAsia/Tokyo
といった地域/都市名の表記を指定する必要があります。
システムで使用可能なすべてのタイムゾーンを取得するには、GetSystemTimeZonesメソッドを使います。